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電気・電子工学科 概要
Outline of Dept. of Electrical
& Electronics Engineering
少人数教育
1学年の学生の定員は80人。また、演習や実験においてマンツーマンともいえるきめこまかな教育がされています。
基礎科目を重視したカリキュラム
近年の電気電子工学の進歩が著しい。その急速な進歩に対応できる幅広い基礎学力を身につけられるようにカリキュラムが構成されています。
先端技術を追求する研究設備と教授陣
教員はそれぞれの分野で活躍している優れた研究者を集め、研究設備も整っております。4年生の1年間は1研究室あたり6人前後の小人数で卒業研究を行い、先端技術にふれることができます。
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皆さんの日常生活が如何に電気電子工学の恩恵をこうむっているかを想像したことがありますか。身の回りの電気製品ばかりでなく、一見、電気電子工学と関係なさそうな紙一枚を例にとっても、原木の切り出し、運搬、紙の製造から流通までのすべてにおいて電気電子工学の成果に支えられていることを想像してみれば、その恩恵の大きさは理解して頂けるでしょう。しかし、工学が物質的豊かさの面のみで人類に貢献していると考えるのは正しくないと思います。電気電子工学は現在では直接に医療、福祉、経済、社会活動に貢献し、またいろいろな趣味、娯楽、スポーツなどの精神的、肉体的豊かさを支えるためにも不可欠になっています。さらにコンピュータとそれをとりまく総合技術は第2の産業革命ともいえる大きな変化をあらゆる分野で引き起こしており、人間のあらゆる知的活動を補助し、人類がもてる叡知を最大限に発揮せしめるのに不可欠のものとなっております。工学の役割はいまや人類の運命あるいは地球全体の将来設計を誤りなく導くことにまで高まっています。
このようなわけで技術者の使命が「優れた製品を安く作る」だけであった時代は既に終わったと考えなければなりません。少し大げさに言えば、自分の作るものが社会の意志決定にどのように関与していくかまで考えて、最良のもの(ハードウェアであれ、ソフトウェアであれ)を作る、あるいは場合によっては作らないようにしなければならないのです。
本学科が教育しようとしているのは、現在の電気電子工学技術を維持するだけの技術者ではありません。めまぐるしい技術進歩に対応し、その進歩自身を創り出していく高級技術者です。しかし専門以外のことは分らない技術者であっては困ります。本人の自覚と努力が必要ですが、豊かな人間性をもつ、視野の広い、国際性豊かな技術者に育って欲しいと願っています。
総合教育
このような全人的な豊かさをもつ技術者を目指すとき、上智大学は極めて恵まれた環境にあります。電気電子工学を専攻しながら、神学を修めた先生の「人間学」の講義を40人の少人数クラスで受けられる大学はあまりないはずです。また、「全学共通科目」として開講されている人文科学系、社会科学系や生命科学系の講義、あるいは語学講義なども総合大学ならではの充実したものです。その上、法文系学部と同一のキャンパスで4年間学べるということも皆さんの人格形成に大いに役立つはずです。
基礎科目の重視
数o角程度の面積のシリコンに100万個ものトランジスタがつまっているなどという話をきくと、電気電子技術者になるためにはとんでもなく専門化した特殊技術ばかり学ばなければならないと思うかも知れません。しかしそうではないのです。技術が多様化し、進歩の速度が速ければ速いほど、専門知識だけでは全く対応できないのです。理工系共通の基礎科目としての数学、物理と化学などは単に電気電子工学の基礎を理解するためでなく、今後の発展についていくためにも最も重要なのです。この他に、電磁気学、電気回路学、計測と電子計算機基礎などが電気電子工学独自の基礎科目として重要となります。これらの学科目についてはさらに演習科目、実験科目を通じて十分な理解がされるようにカリキュラムが編成されています。
狭い専門に偏らない教育
3年次になるとようやく電気電子工学各分野の専門科目というべきものを学ぶことになります。本学科では創立当初より細分化された技術分野のみを学んでいては技術の進歩に対応できる総合的な技術者を養成できないという認識のもとに、電力工学、通信工学、電子工学という大枠の進路コースを決めてあえて学科を細分化せすに教育を行ってきました。その後に、システム工学、情報工学などの分野が更に加わって電気電子技術者がもっていなければならない基礎知識の幅はますます増えています。本学科では学生が効率よく、総合的な技術力をもてるように、時代の進歩に合わせて度重なるカリキュラム改訂に努力してきました。また、電気電子工学では他の工学分野の学問も広く応用されていますので、機械工学と化学工学などについての概略を学ぶ科目も用意しています。
少人数教育
電気・電子工学科では1学年80人の学生定員に対し、約30人の専任教員が教育にあたるという、私立大学としては恵まれた少人数教育を行っています。勿論、これだけで全科目をカバーするのは不可能で、基礎科目、専門科目を通じて多数の講師を本学他学科、他大学あるいは機関からお願いして教育が行われています。さらに演習科目、実験においては、先輩である大学院生がティーチングアシスタントとして教育を補助しています。理数系基礎科目の演習が40人1クラスで行われているほか、2年次から始まる電気工学実験では、多数の専任教員とティーチングアシスタントがきめこまかな実験指導を行っています。実験は1班4人前後で行われますが、さらに学生が提出したレポートを教員が読んだうえで、班ごとに1時間程度の試問を行うという、ある意味では非常に厳しい少人数教育が行われています。
ハードウェアであれ、ソフトウェアであれ、新しいものを創り出すためには、既存の技術、知識を学ぶだけでは十分でありません。現状、事実と目標を正確に分析し、新しい可能性を見いだし、一つ一つ問題点を解決して新しい技術を生み出すという研究・開発の作法ともいうべきものを身につける必要があります。本学科では4年次生になると各研究室に数人ずつ配属されて、卒業研究を行います。各教員はそれぞれの専門分野で学会でトップレベルの研究者であり、先端的なテーマについて研究のすすめ方を学べるはずです。勿論、学生本人の努力が不可欠ですが、卒業研究の成果を学会で発表する例も数多くあります。教員が特定分野に偏らないように構成されていますので、卒業研究のテーマは情報、通信、エネルギー、物性、医用生体工学などの広範な分野にわたっています。
卒業研究テーマの例
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実社会へのオリエンテーション
自分がどのような適性をもち、実社会のどのような分野で活躍すべきかを知るには大学に閉じこもって学ぶだけでは十分ではありません。本学科ではこのような目的で、3年次において実験の一部の時間を割いて工場見学が行われます。また企業の好意により、実際に3週間程度企業の現場に配属されて職場環境を体験する実習が3年次の夏期休暇中に用意されています。さらにいろいろな企業で活躍している本学科の卒業生達が自身の体験を交えて最新技術の紹介をしてくれる「電気電子産業概論」という科目が開講されています。
大学院への進学
電気電子工学の発展があまりに急速であるために、真に開発・研究に携わるには学部の4年間では足りないという状況がかなり前から生じており、最近では本学科卒業生の内35人前後が大学院博士前期課程(修士課程)に進学し、一段上の学問と研究を行うようになっています。これほどの理工系大学にも共通している現象で、企業も修士課程修了者を優先的に採用する傾向が一般的になっています。大学院に進学するには、当然ある程度以上の学力が要求されます。本人の資質も少しは関係するでしょうが、それよりも大学学部4年間を通じての努力が決定的です。
主な就職先
企業のあらゆる分野で電気電子技術の応用が浸透しつつありますので、非常に多くの企業から多くの求人が本学科に寄せられております。少々有名大企業に偏りすぎる傾向があって望ましくないが、最近の卒業生(大学院を含む)の主な就職先は次の通りです。
| 電力 | 東京電力、東北電力など |
| 電気製造業 |
松下電器産業、三菱電機、NEC、ソニー、東芝、富士通 松下通信工業、シャープ、日本TI、日本IBM、日本HPなど |
| 一般製造業 |
富士ゼロックス、フジクラ、ゼクセル、ヤマハ、三菱自動車 本田、ブリヂストン、雪印乳業、日本オラクルなど |
| マスコミ | 日本テレビ、朝日放送、テレビ東京、産経新聞、秋田放送など |
| 通信業 | NTT、KDDなど |
| その他 | 銀行、商社、コンサルタント業など |
上智大学が参加しているIAESTE(国際学生技術研修協会)という組織による夏休みの2カ月間の海外における実習が可能です。3年次以上でIAESTEの試験を受ける必要がありますが、本学科の学生の合格率は数年来、5割以上です。渡航費以外の費用は研修受け入れ先の研究所、企業が負担します。従来の研修先はヨーロッパです。この研修は本学科の実習の単位として認められます。勿論、このほかに上智大学が全学的に行っている交換留学制度も利用できます。